WixはノーコードでWebサイトを構築できるプラットフォームとして世界中で利用されています。中小企業や個人事業主にも人気ですが、海外ユーザーに向けて情報を届けるためには多言語対応が欠かせません。幸い、Wixにはマルチリンガル機能が搭載されており、手軽に多言語化を実現できます。
本記事では、Wixでサイトを多言語化する方法と設定手順、運用時の注意点や外部サービスとの併用方法について解説します。これから海外展開を考えている企業や個人にとって必見の内容です。
Wixには「Wix Multilingual」という公式機能があり、管理画面から簡単に多言語化を設定できるのが特長です。ページを複製して翻訳コンテンツを追加できるほか、言語切替メニューも自動的に設置されます。
Wix Multilingualは100以上の言語に対応しており、Google翻訳を利用した自動翻訳機能も提供されています。自動翻訳をベースにしながら、必要に応じて手動で修正することが可能です。スピーディーに多言語サイトを立ち上げられるのが魅力です。
Wixで多言語サイトを作成する場合、まずは管理画面からマルチリンガル機能を有効化します。ダッシュボードの「設定」メニュー内にある「多言語」タブを開き、メイン言語と追加したい言語を選択すれば準備完了です。数クリックで有効化できる手軽さがWixの魅力です。
有効化後は、サイト全体が言語切替に対応する状態になり、言語別のページ編集が可能になります。この段階で「英語」「中国語」など優先度の高い言語を決めておくと効率的です。
マルチリンガル機能を有効化すると、各ページに言語ごとの翻訳タブが表示されます。ここから直接テキストを翻訳したり、自動翻訳を挿入したりできます。翻訳精度を高めるには自動翻訳に人力校正を加えるのが理想です。
また、翻訳した内容は管理画面で一元管理できるため、更新時も対象言語を選択して編集できます。ページ数が多い場合は、翻訳担当者ごとに権限を分けて効率的に作業を進めると安心です。
言語切替ボタンはナビゲーションバーやヘッダー、フッターに配置できます。Wixではドロップダウン形式やフラグアイコン付きの表示も可能です。ユーザーが直感的に言語を切り替えられるUIを整えることが重要です。
デザイン面では、言語ごとに文字数が変化するため、メニュー幅や余白を十分に確保しておきましょう。スマートフォンでの表示検証も欠かせません。多言語化後のテストを徹底することで、すべてのユーザーに快適な体験を提供できます。
翻訳後のテキストは文字数が増減するため、ボタンや見出しが崩れることがあります。余白を十分に確保したデザインにすることで、多言語対応後のレイアウト崩れを防げます。
Wixではhreflangタグが自動的に設定されますが、正しく反映されているか確認が必要です。重複コンテンツ扱いを避けるためのSEO対策は必ずチェックしておきましょう。
サイト更新時にはすべての言語版を更新する必要があります。更新を忘れると情報の不一致が生じ、信頼性を損なう原因になります。更新作業をフロー化して管理することが重要です。
Wixのマルチリンガル機能は便利ですが、翻訳の質や運用効率に不安がある場合には外部翻訳アプリの導入がおすすめです。代表的なのがWeglotで、コードを数行埋め込むだけで多言語化が可能になります。WeglotはGoogle翻訳やDeepLなど複数の翻訳エンジンを利用でき、自動翻訳をベースに人力で校正する運用ができます。
さらにWeglotは、言語別のURLを自動生成したり、hreflangタグを自動で付与したりと、SEO面での最適化を自動化できる点が大きな利点です。翻訳の更新もダッシュボード上で一括管理できるため、複数言語を扱う場合に効率的です。ただし、有料プランは翻訳文字数に応じて費用がかかるため、運用コストとのバランスを検討する必要があります。
中小規模のサイトであればWixの標準機能や外部アプリで十分対応可能ですが、大規模サイトやBtoBビジネスになると専門業者への依頼を検討すべきです。特に製品カタログや技術文書を含むサイトでは、専門用語やニュアンスを誤訳すると信頼性を損なうリスクがあります。プロの翻訳者とWeb制作者が連携すれば、ブランドのトーンや業界特有の表現を正しく反映できます。
また、業者に依頼することで、翻訳だけでなくCMSの実装、SEO設定、アクセス解析まで含めた包括的な対応が可能になります。社内にリソースが不足している場合は、初期構築から運用体制まで任せるのが効率的です。費用はかかりますが、品質と安定性を優先するなら十分検討の価値があります。
Wixは使いやすさに優れていますが、将来的にEC機能や会員制サイト、マーケティング自動化などの機能拡張を予定している場合には、プラットフォームの拡張性も考慮する必要があります。Wix単体では対応が難しい要件が出てくると、WordPressやShopify、あるいはエンタープライズ向けのCMSに移行した方が適しているケースもあります。
特に海外市場に本格的に進出する企業では、現地ごとのマーケティング施策や広告運用と連携する必要があります。そのため、Wixで多言語化を実装した後も、アクセス解析や広告タグとの連動を見据えて運用することが重要です。将来的な移行を前提に、ドメイン設計やコンテンツ管理の仕組みを早めに整えておくと安心です。
Wixは公式のマルチリンガル機能を備えており、手軽に多言語サイトを構築できます。ただし、翻訳精度や運用コストには課題もあるため、目的や規模に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。
外部サービスや専門業者の活用も視野に入れながら、長期的に安定して運用できる多言語サイトを目指しましょう。
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本当に優れた製品の実力を
他国の人に伝えたい!
売上規模50億から5兆円のBtoB製造企業170社を支援してきた実績から、BtoB製造業を熟知した会社と言えます。
ローカルサイトも含めた制作・運用を推進できるのが強みで、現地支社を巻き込みながらの進行やシステム構築も得意としているため、戦略立案や企画・プロジェクト運営を相談したいメーカーにおすすめです。
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商材の価値を表現したい!
自社スタジオでの映像制作で、人の美意識に働きかけるような表現を得意としています。
化粧品や装飾品・ファッションなどおよそ30社以上の美容・アパレルメーカーのサイト構築実績を有しており、言語化できない「美しさ」を、映像コンテンツで広く伝えていきたい会社におすすめです。
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(※1 参照元:イントリックス サービスサイト|https://www.intrix.co.jp/lp/global-website-strategy/)
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(※2 参照元:ミツエーリンクス 公式サイト|https://www.mitsue.co.jp/our_work/projects/past_projects.html)
・あとらす二十一の選定理由:採用強化を目的とした企業サイトを、グローバルサイトとして再構築した実績が50社のなかで最も多い会社として選出。
(※3 参照元:あとらす二十一 公式サイト|https://at21.jp/works/maker.html)