Web制作プラットフォーム「STUDIO」は、ノーコードでデザイン性の高いサイトを構築できるツールとして人気を集めています。しかし、海外市場を視野に入れると「多言語対応ができるのか?」という疑問を持つ人も少なくありません。現状では公式に多言語化機能が用意されていないため、代替方法を理解して導入する必要があります。
本記事では、STUDIOで多言語サイトを実現するための基本的な方法と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。STUDIO内でページを複製する方法と、外部サービスを利用する方法の2パターンを紹介し、運用時の注意点までまとめました。STUDIOで多言語化を検討している人に役立つガイドです。
2025年時点で、STUDIOには公式の多言語対応機能は実装されていません。そのため、WordPressや大規模CMSのようにプラグインで簡単に切り替える仕組みは利用できない状況です。多言語化を求める声は多く、今後のアップデートで対応する可能性はあるものの、現状ではユーザー自身が工夫して実装する必要があります。
STUDIOで多言語サイトを構築する方法は大きく2つに分かれます。ひとつはSTUDIO内でページを複製して言語別に運用する方法。もうひとつは「Weglot」など外部の翻訳ツールを利用する方法です。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自社の目的や予算に応じて選択することが重要です。
STUDIO内で多言語化を行う場合、まず日本語ページをベースにして英語版や中国語版などの複製ページを作成します。そのうえで各ページに翻訳済みコンテンツを挿入すれば、多言語対応サイトを構築できます。「/en」「/cn」などのディレクトリ管理をしておくと、SEOにも有効です。
STUDIOでは標準機能で言語切替メニューを自動生成できないため、自作でメニューを設置する必要があります。グローバルナビやフッターに「English」「中文」などのリンクを設け、対応するURLへ遷移させます。わかりやすい言語切替UIを設けることがユーザビリティ向上につながります。
この方法のメリットは、翻訳内容を自由に調整でき、各言語ページを完全にコントロールできる点です。直訳ではなくローカライズ表現を取り入れやすいため、現地市場に合わせた柔軟な情報発信が可能です。SEO的にも独立した評価を得られるのが利点です。
一方で、ページ数が言語数に比例して増えるため、更新や修正の手間が倍増します。さらに、hreflangタグを手動で設定する必要があり、SEO対策に不慣れな場合は難易度が高いというデメリットもあります。
WeglotはWebサイトを多言語化するための外部サービスで、コードを数行埋め込むだけで自動翻訳機能を導入できます。STUDIOでもカスタムコードを利用して設定が可能で、導入スピードが速いのが魅力です。
導入にはWeglotのアカウント作成とAPIキーの発行が必要です。スクリプトをSTUDIOの「カスタムコード設定」に追加すれば、多言語切替ボタンが自動的に表示されます。ただし、無料プランには文字数制限があり、本格的な運用には有料プランの契約が前提です。
メリットは翻訳作業を効率化できる点で、数クリックで多言語化が実現します。翻訳精度は機械翻訳に依存するため、細かいニュアンスを調整したい場合は人力校正が必要です。短期間での公開や試験運用には適した方法ですが、長期的には費用対効果を検討する必要があります。
ページを複製する場合でも、言語ごとにデザインがずれるとブランドの一貫性が損なわれます。フォントや配色を統一し、余白を多めに取るなどレイアウト崩れを防ぐ工夫が必要です。ビジュアルの一貫性を守ることで、信頼感を高められます。
STUDIOでの運用は更新のたびに全言語ページを修正する必要があります。そのため、更新作業をチェックリスト化し、翻訳漏れやリンク切れを防止しましょう。管理体制を整備することが安定した運用のカギです。
STUDIOは頻繁にアップデートされるため、多言語化機能が今後追加される可能性もあります。公式ブログやリリース情報を定期的に確認し、新機能を早めに活用できる体制を整えておくことが重要です。
STUDIOで多言語サイトを構築する方法は、ページ複製と外部サービス活用の2種類があります。どちらにもメリットとデメリットがあるため、自社の目的や予算、翻訳精度の要件に合わせて選ぶことが大切です。
正しい設計と運用体制を整えれば、STUDIOでも十分にグローバル対応したWebサイトを構築できます。
グローバルサイト構築の専門メディア「デジブラ」では、独自調査により構築実績を有する50社をピックアップ。その中から代表的な3つの構築目的別に、実績の多い会社を選出しています。
本当に優れた製品の実力を
他国の人に伝えたい!
売上規模50億から5兆円のBtoB製造企業170社を支援してきた実績から、BtoB製造業を熟知した会社と言えます。
ローカルサイトも含めた制作・運用を推進できるのが強みで、現地支社を巻き込みながらの進行やシステム構築も得意としているため、戦略立案や企画・プロジェクト運営を相談したいメーカーにおすすめです。
現地の美意識に寄り添い
商材の価値を表現したい!
自社スタジオでの映像制作で、人の美意識に働きかけるような表現を得意としています。
化粧品や装飾品・ファッションなどおよそ30社以上の美容・アパレルメーカーのサイト構築実績を有しており、言語化できない「美しさ」を、映像コンテンツで広く伝えていきたい会社におすすめです。
海外の食文化に配慮しながら
食材の魅力を広めたい!
海外ならではの食文化や、食のタブーに配慮したサイト構築の実績を持ち、大手食料品メーカーからの依頼にも応えられる実力を有する会社です。
成分や栄養価などの情報を、食文化を知るプロが正しく多言語化し、食流通の法規制を守って適切にクリアした上で、ブランド価値を世界中に拡げていく支援に期待できるでしょう。
選定条件:
Google検索「グローバルサイト 構築」の検索結果の165社から、事業としてグローバルサイトの構築を行っていることが公式サイトに記載されている50社を絞り込んだ。(調査日:2024年8月23日)
・イントリックスの選定理由:製造業の海外ビジネス促進を目的としたグローバルサイト構築実績が、50社のなかで最も多い会社として選出。
(※1 参照元:イントリックス サービスサイト|https://www.intrix.co.jp/lp/global-website-strategy/)
・ミツエーリンクスの選定理由:映像やビジュアルを活用したPRを目的としたグローバルサイトの構築実績が、50社のなかで最も多い会社として選出。
(※2 参照元:ミツエーリンクス 公式サイト|https://www.mitsue.co.jp/our_work/projects/past_projects.html)
・あとらす二十一の選定理由:採用強化を目的とした企業サイトを、グローバルサイトとして再構築した実績が50社のなかで最も多い会社として選出。
(※3 参照元:あとらす二十一 公式サイト|https://at21.jp/works/maker.html)