多言語対応の費用は「翻訳作業+システム改修+運用体制」の三層で発生します。まず翻訳では専門分野×ネイティブ品質の人力翻訳が不可欠なページほど単価が上がります。次にシステム改修では、CMSの多言語機能実装やURL構造変更、hreflang設定など技術的な工数が必要です。最後に運用面では、差分検知・用語集管理・品質チェックなど継続的なコストが加算されるため、初期費用だけでなくランニング費用も見積もることが重要です。
相場感を簡易モデルで示すと、ページ数50・2言語規模で100〜150万円が目安。100ページ超の中規模サイトでは200〜400万円、300ページ規模・5言語以上の大規模サイトでは800万円〜に到達することも珍しくありません。翻訳単価は一般的に1日本語文字=8〜15円、人力校正込みで18円程度が相場です。言語数×ページ数に比例して費用が乗数的に増える点を押さえましょう。
費用最適化の鍵は翻訳優先度の見極めです。まずCVに直結するページのみ人力翻訳+ネイティブ校閲、ブログやニュースは機械翻訳+ポストエディットと使い分けます。さらにCMSに差分検知機能を組み込み、更新箇所だけを都度翻訳することで運用コストを30%以上削減できます。
方式 | 単価目安 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
機械翻訳 | 〜1円/字 | 高速・低コスト | ニュアンス・専門性に弱い |
人力翻訳 | 8〜15円/字 | 品質が高い | 納期と費用がかさむ |
翻訳ツール連携 | 3〜8円/字 | TM再利用でコスト減 | ツール導入費が必要 |
見積もりは「翻訳単価×文字数」+「開発工数×人月単価」の2軸で構成されます。工数の前提(ページテンプレート数、hreflang実装方式など)が書面で明示されているか確認し、不明瞭な一式見積は避けましょう。3社相見積もりで1ページあたり単価を揃えて比較すると適正価格が見えます。
2025年はIT導入補助金(上限450万円・2/3補助)やJAPANブランド育成支援(上限500万円・2/3補助)が注目。自治体の海外展開助成も合わせれば、総費用の50%以上をカバーできるケースもあります。
WPML+DeepL APIを導入し、20ページ・2言語を30万円弱でローンチしたスタートアップ事例。機械翻訳後の社内ネイティブチェックで品質を確保し、月額保守はプラグイン更新のみ。
既存CMSとWOVN.ioを連携し、100ページ・3言語を180万円で実装。キーページのみ専門翻訳者を起用し、翻訳メモリ再利用率60%を達成。
AEMで300ページ・5言語を構築し、費用1,200万円。権限分割と自動差分配信で各国拠点が自走更新し、年間運用コストを30%削減。
を具体的に提示すると適切な工数算定が可能になり、追加請求リスクを防げます。
ホームページ多言語対応の費用は「翻訳品質・技術改修・運用体制」のバランスで決まります。補助金活用や翻訳ツールの併用でコストを抑えつつ、KPIに直結するページは人力翻訳で投資対効果を最大化しましょう。適正価格を見極め、実績豊富な制作会社と連携することが成功の近道です。
グローバルサイト構築の専門メディア「デジブラ」では、独自調査により構築実績を有する50社をピックアップ。その中から代表的な3つの構築目的別に、実績の多い会社を選出しています。
本当に優れた製品の実力を
他国の人に伝えたい!
売上規模50億から5兆円のBtoB製造企業170社を支援してきた実績から、BtoB製造業を熟知した会社と言えます。
ローカルサイトも含めた制作・運用を推進できるのが強みで、現地支社を巻き込みながらの進行やシステム構築も得意としているため、戦略立案や企画・プロジェクト運営を相談したいメーカーにおすすめです。
現地の美意識に寄り添い
商材の価値を表現したい!
自社スタジオでの映像制作で、人の美意識に働きかけるような表現を得意としています。
化粧品や装飾品・ファッションなどおよそ30社以上の美容・アパレルメーカーのサイト構築実績を有しており、言語化できない「美しさ」を、映像コンテンツで広く伝えていきたい会社におすすめです。
海外の食文化に配慮しながら
食材の魅力を広めたい!
海外ならではの食文化や、食のタブーに配慮したサイト構築の実績を持ち、大手食料品メーカーからの依頼にも応えられる実力を有する会社です。
成分や栄養価などの情報を、食文化を知るプロが正しく多言語化し、食流通の法規制を守って適切にクリアした上で、ブランド価値を世界中に拡げていく支援に期待できるでしょう。
選定条件:
Google検索「グローバルサイト 構築」の検索結果の165社から、事業としてグローバルサイトの構築を行っていることが公式サイトに記載されている50社を絞り込んだ。(調査日:2024年8月23日)
・イントリックスの選定理由:製造業の海外ビジネス促進を目的としたグローバルサイト構築実績が、50社のなかで最も多い会社として選出。
(※1 参照元:イントリックス サービスサイト|https://www.intrix.co.jp/lp/global-website-strategy/)
・ミツエーリンクスの選定理由:映像やビジュアルを活用したPRを目的としたグローバルサイトの構築実績が、50社のなかで最も多い会社として選出。
(※2 参照元:ミツエーリンクス 公式サイト|https://www.mitsue.co.jp/our_work/projects/past_projects.html)
・あとらす二十一の選定理由:採用強化を目的とした企業サイトを、グローバルサイトとして再構築した実績が50社のなかで最も多い会社として選出。
(※3 参照元:あとらす二十一 公式サイト|https://at21.jp/works/maker.html)